横断歩道に近づいたとき、
「歩行者がまだ渡っていなければ、そのまま進んでもよい」
「渡るのか分からないので、様子を見ながら通過する」
このように判断していないでしょうか。
信号のない横断歩道では、歩行者が渡り始めてから止まるのでは不十分です。大切なのは、横断歩道に近づく前から歩行者を探し、必要な場所で確実に止まることです。
信号のない横断歩道で守る2つの原則
1.歩行者がいないことが明らかでなければ減速する
横断歩道に接近するときは、横断する歩行者がいないことが明らかな場合を除き、横断歩道の直前で停止できる速度まで落として進みます。
次のような場所では、歩行者がいないとは言い切れません。
- 横断歩道付近に人が立っている
- 横断歩道へ向かって歩いている人がいる
- 街路樹、電柱、駐車車両などで歩道が見えにくい
- 夜間や雨天で歩行者を確認しにくい
- 横断歩道の反対側まで見通せない
「渡るかどうか分からない」という状況は、そのままの速度で通過してよい状況ではありません。まず、すぐに停止できる速度に落とします。
2.横断中・横断しようとする歩行者がいたら一時停止する
歩行者が横断している場合だけでなく、横断しようとしている場合も一時停止が必要です。
停止線がある場合は停止線の直前、停止線がない場合は横断歩道の直前で止まり、歩行者の通行を妨げないようにします。
歩行者が自車の前を通り過ぎた直後も、すぐに発進してはいけません。反対側から来る歩行者や自転車がいないかを確認し、安全が確保されてから発進します。
横断歩道に近づくときの確認手順
初心者の方は、次の順番で確認すると判断しやすくなります。
手順1.横断歩道を早めに見つける
横断歩道の標識や路面標示を見落とさず、前方に横断歩道があることを早めに把握します。
横断歩道の直前になってから歩行者を探すのでは、発見が遅れます。
手順2.横断歩道の両側を見る
自分に近い側だけでなく、道路の反対側も確認します。
歩行者が横断歩道へ向かっていないか、建物や車両の陰に人が隠れていないかを見ます。
手順3.アクセルを戻して停止に備える
歩行者がいないことが明らかでなければ、アクセルを戻して減速します。
ブレーキへ足を移し、歩行者が横断を始めても横断歩道の手前で止まれる状態を作ります。
手順4.歩行者がいたら確実に一時停止する
横断中または横断しようとしている歩行者がいたら、横断歩道の手前で完全に停止します。
歩行者が安全に渡り終え、左右の安全を確認してから発進します。
停止車両の横を通るときは特に注意
横断歩道やその直前で車が停止している場合、その車の陰に歩行者が隠れている可能性があります。
停止車両の横を通って前へ出ようとするときは、その前方に出る前に一時停止しなければなりません。
「前の車が何のために止まっているのか分からない」ときほど、歩行者の存在を想定することが大切です。
横断歩道手前の30mは追い越し・追い抜き禁止
横断歩道と、その手前から30m以内では、前方を走るほかの車を追い越したり、追い抜いたりしてはいけません。
前の車が減速したときは、急いで横を通ろうとせず、横断歩道や歩行者の存在を確認してください。
よくある危険な判断
- 歩行者がまだ歩道にいるので通過する
- 歩行者と目が合っていないので渡らないと判断する
- 対向車が止まっていないので自分も進む
- 前の車が停止した理由を確認せずに横を通る
- 歩行者が自車の前を通過した瞬間に発進する
- 横断歩道の上や直前をふさぐ位置で停止する
歩行者の行動を予想して通過するのではなく、車側が先に速度を落とし、いつでも停止できる状態を作ることが基本です。
横断歩道がない交差点でも歩行者を妨げない
交差点やその近くに横断歩道がなくても、歩行者が道路を横断している場合は、その通行を妨げてはいけません。
「横断歩道がないから車が優先」とは限りません。交差点付近では、歩行者の動きにも注意してください。
まとめ
信号のない横断歩道では、次の順番を習慣にしましょう。
- 横断歩道を早めに見つける
- 横断歩道の両側と死角を確認する
- 歩行者がいないことが明らかでなければ減速する
- 横断中・横断しようとする歩行者がいたら一時停止する
- 歩行者が渡り終え、周囲の安全を確認してから発進する
安全運転は、歩行者を見つけてから急ブレーキをかけることではありません。
横断歩道を早めに発見し、「歩行者がいるかもしれない」と考えて停止の準備を始めることが、事故を防ぐ第一歩です。
参考資料
※この記事は一般的な交通安全情報です。実際の運転では、信号、道路標識、道路状況および警察官の指示に従ってください。


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